2006年 04月 07日
やるせない なんとも やるせない
こういうニュースを見ると
残された母親は自分を責めつづけるんだろうな と思う
けれど実のところ
こんな悲劇をもたらす責任は
社会にだって かなり あるんだよな
実は 日本の母子家庭は
世界各国と比べれば 就労して自立しよう という割合が高いのです
それにもかかわらず 就学援助や授業料の減免 を
たよらねばならない母子家庭が多いのは
女の職種 働き方の賃金が低く抑えられているからなのです
日本の社会制度は
会社に
雇用の期間の定めの無い形(いわゆる定年までの終身雇用)で
雇用されている夫に 扶養されている女性には優しく
そうでない女性には 冷たい
配偶者として扶養される事を前提にするので
(扶養の枠の中での勤務歓迎 という求人広告を
皆さんもご覧になったことがおありだろう)
女のヒトが中心になるパートタイマーの給与は
労働者としての質がよくても 低く抑えられることが
双方にとってメリットとなる
しかし いったん扶養されない立場になると
その低い給与ではやってられないのである
金額が低いだけではない
保証人も立てられない となると
賃貸住宅を探すのにも一苦労するのが 実際の所だ
手短に言えば「女の人生設計なんて・・・どこでポシャるか分からない(T_T)」
ときどき、夫が仕事に追われてばかりいて母子密着になっている状況を
BBSなどで「母子家庭状態」という表現をする
専業主婦の方を見掛けますね 悪気は無いのでしょうが・・・
現実の母子家庭の母親には こどもと密着している時間
とりたくても とれないんですよ
さて、少し前のスポーツ新聞
相澤くんの記事
(リンクが切れているので記憶をたどると
将来は 同じ母子家庭の子どもたちを球場に招待できるように
活躍できるよう頑張りたい
その元として 1万円ずつ蓄えていこう という話)
おおむね好評なようだが
これを見ると 母子家庭 といえば
相澤くんや、子ども時代の 私 (まめ)たぬき のような 死別によるもの
をイメージされると思うが
実際には 離婚により 母子家庭となるケースが多く
年々増加していること
そして
その主たる稼ぎ手である 20-40代の女性は
離婚によって母子家庭となった場合だけに留まらないのだが
それまで正社員としての就労をしていなかった
(専業主婦だったり,パートタイマーだったり)
場合がほとんどなのであることにも
思いをはせていただきたい
月1万円の心も大切 だけど
相澤君よ 大投手と呼ばれるようになってくれ
大衆の一人がぶつぶつ言う事には ほぼ耳を貸さないお偉方も
日本を代表するピッチャーの言う事には 耳を貸してくれるから
「母子家庭の母親も安心して 子どもを育てられる世の中を」って。
就職活動中の預け先がみつからない 病気の子どもを預けられない
そんな母親が 泣かずに済む保育制度の充実を
子どもの預け先が確保できず
さりとて 生活がかかってるから 仕事を休むわけにも行かず
子どもを不慮の事故で失い悲嘆に暮れる母親がでないように
正規雇用からいったん外れたら
生計を支えられるラインを超える収入を得る事が難しい現実を変える
新たな労働政策を
by gabefunyaa | 2006-04-07 16:45 | テーマトーク | Trackback(3) | Comments(6)
「子育て」を始めてもうすぐ11年になりますが、大した病気もケガもせず、ほんとにスクスクと育ってきてくれてます。まあ、親子そろっての「確信犯的不登校」っちゅう問題(?)は抱えてますが(^^; でも、やっぱ3~4歳頃は、こっちの精神状態はかなり良くなかったように思う。幸いにも、もう、記憶も定かではなくなってきているんですけど・・・人間、悪いことは忘れるようにできてるんでしょうか? だから、「児童虐待」の問題って、女性にとっては「他人事ではない」気がするし、自分がそういう状況にならなかったことは、単...... more
>antsuanさん
問題は公的にどこまで介入するか、ということなんですよね。
ボランティアの保育施設ではなく,(これは就労のためだったかどうか,記憶には無いのですが)知人の家にいて子どもだけになり逃げ遅れたということがしばしばあります。
>保育制度の充実は一歩間違えると親権を放棄する親が出てくる可能性
その一方で,養護施設に入れていながら、親権を放棄しなかった両親が、
(小銭が手元に入ったから、育てられるだろうと)
子どもを養護施設から引き取り,その結果として「なつかない」ので、と
(しばらく離れていたら幼児がなつく理由ないのですけどね、冷静に考えれば。)
虐待に走り殺してしまったという事件もたびたびありますね。
なんともやるせないばかりです。
私の両親も新聞配達で生計をたててました。私たち子供は両親のいない夜をずっとずっと過ごし、それが当たり前になっていました。
選挙後や台風などで新聞が遅れると、朝目覚めても母はいません。
自分たちでお弁当を詰めて両親の朝ご飯を用意して学校へ向かったものでした。
私は8歳と10歳の子供をつれて離婚。
おっしゃる通り、社会の不条理を感じたのは「子持ちの独身女性」が住む家もまともにみつからないということでした。
ローンを組むにも保証人を何重にも求められ「女ひとり」ってこんなにも社会的に信用されていないのかっと愕然としました。
このお母さん、、、なんとか生きてほしいです。。
>凹さん
こめんとありがとうございます。
生きていく、のが、このお母さんにとって、やらねばならないこと
だと思います。
「生きる」運が向いてきてしまったら、生きなければならない。
つらい事も、受け入れねばならない。それが人間ですからね。
なんだかこう、・・・社会ニュースを見てはやるせない日々。
ちょっとまえは堺市内で母子無理心中が同じ日に三件。
「競争して上に上がれるチャンス」を煽り立てる政府やマスコミ
それより安心して生活できる社会じゃないのかなあ…。
北欧諸国との比較で出てきた話ですが
日本の少子化の理由の1つには、
「子持ち独身女性」の社会的立場が弱すぎる、ということがあるようです。
結婚したら、一生懸命働いて稼ぐと、税金は一世帯から二人分取られるし、社会保険料も自分で払わなきゃいけないし、その上子どもの保育料がかかるんなら「カツカツでも働かない方がラク」と思っちゃいますよね(苦笑) こっちとしては、雇用状態が安定すればOKなので、社会保険料は一世帯でまとめて支払えるようにしてもらいたい。(社会保険庁や厚労省が“赤字だから”って、徴集したいんだろうけど)
そんなことブチブチ言ったら、ホントに母子家庭のわが妹に「贅沢な悩み」と叱られますけど(^^;